先週末、Haus der Berliner FestspieleでSommerfest(いわゆる劇場の夏祭りね)という催しがあった。

敷地内に8つの舞台を作ってそこで20を超えるイベントが夕方から一気に行われる。スタッフにはとてもきつい、時間が勝負のプランニング。
Theatertreffenみたく予算をたっぷりと取っているわけではないから、もちろんスタッフはぎりぎりしかいなく、でもそれぞれが各場所を担当して空いた時間にほかを手伝いに行くんだけど、メインの舞台で大音量のRhをしていると、となりの袖にある小さな舞台では鉄のシャッターを隔てているだけなので、稽古にならなかったり・・・

アーチストは様々ででもだいたいがエゴの固まり(すいません)。もちろん自分の作品は大事だけど、「あなたたちの公演1本ではないんだからね、あくまでもフェスティバルの1枠。1/20だから!」と大声で言いたいことしばしば。でも、それを飲み込んで笑顔で対応。そこでwarabiはおとなになったな?と自分で思う。

ゲストスタッフもカラーがあって(以前も書いたけど)、Sビューネのスタッフは勝手で最初は全く劇場側の話を聞かなくて、ドイツ語で話しているのに全く分かり合えない時間が長くあった。Vビューネのスタッフは親切で、もうあたりも柔らかく、しかも公演が終わって撤去しているときもずっと手伝ってくれて・・・逆にこっちが申し訳なくなるくらい。

全体が少しずつ押していくから、どっかが終わらないと始められなくて、でも終わった途端、次の観客を入れちゃうから、お客さんの前で転換をしないといけなくて、もうなんだかわからないくらいぐちゃぐちゃ。
しかも間に、劇場ツアーが何度も組まれていて、いろんな担当のスタッフが1つずつ受け持つから内容も違っているんだけど、たまたま舞台を通りがかったら呼び止められてバトンをおろしてみせる羽目になったり。。。
warabiの知らないおねぇさんが「・・・なので、手袋をして作業したりします。」って、ドイツ人はほとんどみんな素手で仕事しているよ!っていいたかったわ。

まぁ終わってみれば、観客もスタッフも満足のとっても楽しく雰囲気がよいフェスティバルだった。なんだか幸せな気分。

で、いろいろあったけどここで書きたいのはOtmar Wagnerの舞台。

残念ながらwarabiは仕事をしないといけなくて、しかもメイン舞台の担当ではなかったから彼の作品を見ることができなかった。でも、通りがかりにちらっとみたりしただけで面白そうだなと感じたわけ。
a163717e.gif


背景に白い木のパネル。その前に細いケーブルが上下そこら辺にいろいろと仕掛けてある。舞台上のあちこちにビデオカメラがジオラマを撮り、それを後ろのスクリーンへ映写。
でも、表現が普通でなくて「破壊的なW.ケントリッジ」という感じ。
爆音のBGMに話あり、歌あり、歴史あり、ダンスあり。最後はチェーンソーで背景のパネルを後ろに回って切り刻む(これメインね)。締めはジオラマに隠されたいくつもの火花(それも大量の煙と爆音付き)!!すごい、本当に壊れてるよ。写真はまさにその後の様子。

Mくんにとってなにがよかったか。
彼は舞台を去るときに、「みなさん、本当にありがとう。特に私の愛する(妻)、そのために私はウィーンに住んでいるのです。」といったって。
warabiは確認できなかったけど、最初のほうで彼の奥さん(アシストをしている)がダンスを踊ったらしい。あぁ、見られなくて本当に残念。

次回どこかで彼の名を見かけたら、絶対!