Pina Bausch 率いていた、Tanztheater Wuppertalの公演。

今年の初夏、新作発表直後に亡くなった彼女は、Tanztheaterと称して、ダンス歴になお残すほどの大業を成し遂げてきた人物である。

彼女なしで今後のカンパニーはどうなっていくのだろうか。
これは今誰もが気にするところ。

WuppertalといえばPinaだった(カンパニーの活動拠点であった)Schauspielは、それとは別な経済的な問題で現在閉鎖されている。
そんな訳だから、
Oper(オペラ劇場)で演劇、ダンス、オペラを上演しているという現在、関係者にはいろいろ苦労もあることだろう。

17カ国から集まるカンパニー所属ダンサーは、もともと給料制であるのとPinaの意思もあり、今まで外での活動は出来なかったという。

彼女が亡くなった今、どのように30を超えるレパートリーのクオリティーを維持して、またそのように新作を作っていくのか、ダンサーたちの活躍の場も含めて非常に興味のわくところである。

カンパニー所属の日本人ダンサーazusaさんは、9年間Pinaとともに作品に携わってきた。

「9年は長いですね」というwarabiに
「あっというまでした。それに9年というキャリアはこのカンパニーでは長いとは言えませんから。」とタフな表情を覗かせながら笑顔で答えてくれた。


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小道具の木馬

・★・

さて本題に戻ろう。

warabiは日本で彼女の作品をいくつか見ているが、今回の作品ほど楽しいものはなかった。

"DIE SIEBEN TODSÜNDEN" は1976年に初演された、30年以上前の作品である。
30年間レパートリーを維持して世界ツアーしていることもすごいけれど、初演のときのダンサーが同じ作品で踊り続けていることも驚きである!

1作品めの、"DIE SIEBEN TODSÜNDEN" はBertolt Brecht ブレヒトのテキストに、Kurt Weill ヴァイルの音楽コンビでとても有名なもの。
20年代30年代にはオペレッタが盛んであり、この作品もその時代の雰囲気がたっぷり。

多くのアーチストがこの作品を演出してきたが、演劇とダンスの要素を多分に取り入れた彼女の演出は、当時も今も観客を引きつける。


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Wuppertalに実際にある当時の "道" が舞台

盛り上がりのあるメロディー、今見ても新鮮に感じられる振り付けと演出に脱帽。


2作品めは"FÜRCHTET EUCH NICHT"、やや長い1時間20分。
これはたくさんの短いシーン(笑いを取る演出をちりばめている)をつないで作られていた。
その当時の雰囲気だとか、演出だとかは似通っているが、やはり音楽的には1作品めがダントツにいい
29人のダンサーのみならず、ゲストに迎えた50人近くオーケストラやソリストとの競演も贅沢である。

13日までの公演。
鑑賞可能な方は是非!