壁崩壊から20年が経ち、今もなお ベルリンの壁を忘れまいとする動きがあちこちで見受けられる。

ドイツ国内で、失業保険を恒久的に受け取っている6割がベルリーナーであるという事実以外にも、厳しい現実を突きつけられて経済危機に陥っているベルリンであるのに、ベルリンの壁が合った事実を知ってもらおうと、観光客が無料で鑑賞できる展覧会場をどんどん整えている。すごいわぁ。


Bernauerstrasseでは、「もう一度ベルリンの壁を」と、Gedenkstaette Berliner Mauer が誕生。こちらはほぼ完成。

S-bahnの Nordbahnhof 北駅 に近い Besucherzentrumでは、どこで何が見えるのか教えてくれ、地図を渡してくれる。


gedaechtnis
Zentrumの前の慰霊碑



そこから
Bernauerstrasseを200mほどいくと、塔のあるDokumentationszentrumに到着。展示場だけれなく、塔にも登れ、目の前の記念建造物のBerliner Mauerを一望することができる。



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記念碑の2重壁と監視塔



BernauerstrasseとAckerstrasseには、教会や古い墓地があった場所にもかかわらず、東西の境界線となってしまった不運な場所。墓地のレンガ壁は壊され、教会は見張りのため見通しが悪いからという理由で取り壊されたのだった。


書き始めると長くなるので、さらに興味がある方は "online Focus"へ。
精巧なアニメーションフィルムにて、壁の仕掛けなどについて説明されているので。


北駅構内には、
当時の地下鉄の様子が展示されている。



u-bahn
当時の地下鉄路線図



壁に「ゴースト駅」と呼ばれたPotzdamplatzの駅は、壁の真下にあったため、電車はノンストップ。

監視員以外はホームに存在しなかった、緊張感漂う写真や、地下鉄作業員が西への逃亡に成功した例なども紹介されている。


ああ、
友人に Denkmal fuer die erdordeten Juden Europa (名前が長過ぎ!)も見せてあげたかった。。。
是非、また来てね・・・




自転車で街を駆け抜けていると、警察車両によって道が塞がれている。

「これじゃ、家に帰れないじゃないか!」

と文句をいい、仕方なく自転車を転がして歩道を歩いていくと・・・


楽しいドイツ音楽 Schlager にのせて

Demonstration デモ行進中〜



demo01
demo02
司会は国防大臣にインタビュー?


しかも、トラックの山車に生バンド

チラシを配る人も一緒に歩く人も笑顔、笑顔 !?



はて?
なんのデモかと思えば、Amok-Parade (← 写真あり)と称した


「アフガニスタンへの派兵反対!」


であった。




maeh



羊は「メ〜ェ」といい



reich



黒のメルセデスに乗った毛皮のお姉さんは、

こんな 500ユーロをばらまきながら

500euro

メルケルさんのブー顔紙幣



Wir sichern unsere Weltmacht!
我々は我々の世界的強国を守る!

Ich gebe alles von mir~ 全て私からあげるわよー (しかしドイツも財政難!) と叫ぶ。


「それとともに、no.1になろう(1番が好きな国民性)
DHL - Deutsche Heeres Logistik 宅急便サービスを文字ってドイツ兵隊サービス
「ドイツ連邦国防軍が 我々の鉱山の利益を確保する」

という意味のジョークもあった (アメリカほか 世界中が狙っているものね)。


配布チラシも 凝っていた。

片面はかわいい羊と楽しいジョークをちりばめたメッセージ、もう片面は超まじめなもの。もちろん、まじめな方がメインだろうけれど。



こんなに楽しい雰囲気の反派兵デモを思いつくなんて、ドイツ人のジョークはいただけないけれど、なかなかよいセンスじゃないの。


そう配布員のおじさんにいったところ、
おじさんも笑いながら

「自分たちもいろいろ考えたんだよ。
どうやったら、このメッセージが届くかってね。」


素晴らしい!




日本もアフガンに派兵している参戦組(国内では人道支援といっているけれど、海外から見たら戦争しているのと一緒)
でも、日常的に自覚がないよね。恥ずかしいことに・・・

本当に日本の将来はどうなるんだろう。



puppe
ドイツ兵人形も オペラ座の前で笑って手を振る



しっかりと

 "今を生きるベルリン"
を見せつけられて、

遠い日本を振り返る warabiなのであった。。。