また今年も、ルールトリエンナーレの季節がやって来た。


舞台と照明の技術者だけで始まったインダストリーホール Jahrhunderthalle Bochumの会場も、まもなく始まる John Cage:Europeras1 の稽古に合わせて、騒がしくなってきている。



jhh



去年までの "最高&最新の技術を投じた ほかではあり得ない大規模な洗練された舞台芸術" から方向大転換し、"新旧交えた機材を用いた 古典的な舞台効果の追及" が、新芸術監督のHeiner Goebbelsこの作品。


Cageのこのオペラは、通常のオペラとは違って 話の筋があるわけでもない。

彼は、まったく新しい舞台芸術を再構築するという意図により、従来のオペラの各要素を解体することから始めた。
譜には各パートのタイミングのみが記され、何が演奏されるかの指示なし。

ということは、古典作品と違って、ほかの演出と比べてみることもできない。


断片的な聞いたことのあるアリアだったり、古き良きヨーロッパの景色だったり、東方願望だったりで、それを見る人の体験や見る角度のよって、作品の印象はガラッと変わってくるはず。

(John Cage ジョン・ケージについて)



舞台の仕込みだけを取ってみても、変わった試みがあちこちに散らばっていて、どんなシーンになるのだろうかとワクワクさせてくれる。



さて。
現在、一番うえの写真でお分りの通り、空のホールに劇場の様々なシステムを取り込み中。


handkonterzug
電動ではない アナログです


 こちら、我らがベルリンの劇場の改修時にお役御免になった、伝統的な綱元 (ドロップなどを昇降させる設備)
ここでまた活躍してくれることは、同郷の身として (!?) とても嬉しい!!


照明機材にも、クラシカルな雰囲気満々なものが、、、



fluter
この色にキュンと来る人は多いのです


70年代の雰囲気漂う、フラットライト。

今は舞台物と言ったら黒が主流だけれど、この時代の器具はこのようなラメブルーが多いのだ。



niedervolt
見た目 インテリアにしたいほどキュートな照明器具


そして、懐かしいパーマ機のようなスタンドは、低圧ランプスポット。
色もオフホワイトでかわいいし、照明器具じゃないみたいでしょ?

足元には、しっかりトランスが付いています!


どんな作品になるのか、楽しみですー