大分県にある、杵築武家屋敷を訪ねた時のことである。



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大原邸は、ゆったり弧を描いた茅葺き屋根が特徴の、200年以上前の日本建築である。


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その台所にて。

煙の燻しで茅葺き屋根の虫食いを予防しているという、ご老人に出会う。
30年に1度ふき替える茅を守るために、毎日この作業は欠かせないという。



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そんな裏技は、茅葺きがあるドイツでも知られていないと、Mくん。私にも無論初耳な話。
そういえば、茅葺き屋根を持っているTさんも、「運が悪いと虫がついて、ふき替えたばかりの屋根がだめになる」と、いっていたっけ。まぁ、ドイツよりも夏は温かい日本では、虫の繁殖はもっと深刻であろうけど。


お部屋を見て回っていると、日用品が置いてある居間で、ご老人が「これ、見たことあります?」と、声をかけて来た。



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みなさん、
この道具、なんだかわかります?


時代劇中に、小指をだして「女か?」といったりするシーンを見たことがあるだろうか?
人差し指をこの道具のような形に曲げて示せば?、、、、

そう!
「泥棒」のことを指すでしょう?

これは、昔の「鍵」なのだ!

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この戸は、閉めると開かなくなる、年代物 ”自動ロック引き戸”

それだけで、「わー、すご〜い」とwarabiたちが騒いでいると、彼はさっとこの鍵を細い穴に通して・・・

くるっと回して、引き戸を開けてみせてくれた。

「やってみますか?」

同行していた友人 iさんが、鍵開けに挑戦中、warabiは裏に回ってその様子を観察することに。




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引き戸が閉まると、垂直に仕掛けてあるかんぬきがレールにある穴にストンと落ちる。これで、まず戸に鍵がかかるのね。ここで、戸を引いてもびくとも動かないのは、大工さんの仕事がいいから!


注意深く穴から鍵を入れて(穴が小さいから 当然鍵自体を回しながら入れる!)
、手に持っている鍵を左に回し、かんぬきを上に持ち上げるようにしながら、引き戸を開けるという訳!



鍵自体が長い棒なので、かんぬきに引っかけるポイントを見つける棒の引き具合など、やってみると扱い方がなかなか難しい。
昔ながらの日本家屋に、こんな自動ロック機能があったなんて感激だなぁ。


しかし、この鍵を持ち歩くとなるとかなり大変だろうし、屋内に隠しておくって感じでしようしていたんだろうか。



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入場料金は200円。
でも、200円以上の体験をすることが出来た、大原邸なのであった。