warabi's tagebuch

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本日小惑星の2005YU55が、地球に最も近づく(接近距離約32万5000kmってそんなに遠くないよね)といわれているけれど、そんな内容の映画を最近鑑賞したのでご紹介。


何かとメディアを騒がせている監督: Lars von Trier ラース・フォン・トリア

その彼の新作が「Melancholia メランコリア」である。


ボッフムに帰った(?)時、夏の"トリスタン&・・・" でも一緒だった仲間が、この映画を紹介してくれた。
美しい映像に、音楽はワーグナー、それもトリスタン&・・・。
「絶対気に入るから、見てみて」

ということで、早番のときに映画館に向かったのだった。


プロローグ。
幕開けとともに、"トリスタンとイゾルデ"の前奏曲が始まる。
ああ、トリスタン。


曲調にあわせて、ゆ〜っくりと、
超現実的なハイスピードカメラのハイビジョン画像が淡々と流れていく。

いくつかのシーンを断片的に見せ付けられるため、観客はこれを繋げてとらえることが出来ないのだが、なんというかトリア監督独特の耽美な世界に引き込まれて、身動きできないといった状態が約10分続く。


その美しいプロローグ映像がこちら。







本編は、1部ジャスティン(キルスティン・ダンスト)、2部クレア(シャルロット・ゲンスブール)の2部構成となっている。

内容は一言でいえば「世界の終わり」
結婚式から始まって、世界の終わりって「どんな?」と思うでしょうね。
詳しくは、、、まだ見ていない方がほとんどだと思うので、ここでは避けておこう。


気になるから障りだけ見たいという人に、

トレーラーがこちら。






キルスティンはこの映画でカンヌ国際映画女優賞を受賞している。
あのかわいかったシャルロットが大人の顔になっていて、びっくり。
もう人の親になっているのだから、当たり前か・・・
いや、どうも昔の印象が強いもので・・・

キーファー・サザーランドも出演しているのだが、シャルロット・ゲンスブールと夫婦という設定がwarabi個人的にはしっくりこないのよねー。


"普通の描き方ではない" トリア監督の世界。
見終わった後、暗くなるのではなく(暗くなり得る内容なのね)、「美しいものを見たなぁ」と思える作品。


日本での公開は、2012年2月の予定。

機会があれば、是非鑑賞してみてください!!


「六ヶ所村ラプソディー」鎌仲ひとみ監督の新作

映画「ミツバチの羽音と地球の回転」

に、今の日本が知るべき脱原発へのヒントがありそう。



鎌仲ひとみさんは、以前warabiたちのプロジェクト「アトミック・サバイバー」公演時に、トークゲストとして参加してくださった方でもある。

20年前のスウェーデンは、現在の日本のような課題を抱えていたという。

国民投票で脱原発を決定し今に至るスウェーデンと、現在進行中の山口県上関原発を巡る自然&人々を描いたこのドキュメンタリー映画。彼女の独自の視点で淡々とした、そして迫るような映像が盛り沢山含まれていることだろう。
とても楽しみである。






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ベルリン映画祭招聘作品、船橋淳監督「谷中暮色」を見た。

ホームムービーを保存、修復するNPOで働く若い女性と地元のちんぴらが恋に落ちるのを背景に50年前燃焼した谷中五重塔に思いを寄せるお年寄りたちの日常と幸田露伴「五重塔」で描かれた時代劇を組み合わた作品。
半ドキュメンタリー、半創作物語。

内容的に国際映画祭向きだなぁという感想が一番。
東京にいればだれもが知っている墓地のある景色や歴史的背景など、きっと多くの人は日常にながされて素通りしているに違いない。

warabiもこの五重塔の存在自体知らなかったので、身近なところにも知らない歴史があることを、この映画を通して知った。
そういう意味では、とても面白く拝見したのだが・・・

なんといっても白黒とカラーとで江戸時代と現在を色分けしているのに、シーンの温度差を感じない演出(?)がなんともいえず違和感がある。
NY生活を経て谷中に落ち着いた船橋監督が落ち着いた先の歴史。
アイデアはよいのだから、もう少し何か違った効果があったなら・・・と思わずにはいられなかった。

五重塔の歴史を知った今、地元に住むお年寄りのように warabiもいつか再建された五重塔をみたいものだなぁ、と願うのであった。

"Alle Alle"(Berlinare招へい作品)のPremiere鑑賞。

Volksbuehneの作品でよく見かけるMilan Peschelが主人公の"人生ってこうもうまく行かないのね"という寂しい物語。
プロデューサーが温めた彼の夢を再現したという静かで美しい映像。Pepe Planitzerは友人の教授という知らなかったけど案外近い間柄。こんな変な夢を彼は映画にしたのね。
寂しいんだけど、おかしくて、でも人間て結構いいところがあって、手を差し伸べたくなって。。。

warabi的にはとても楽しめた作品。
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以前日本のtptで行われた「みんなに伝えよ ソイレント・グリーンは人肉だと」を見て、ずっと気になっていた映画と、ポレッシュの「餌食としての都市」映画版を一緒に勉強する。

リチャード・フライシャー監督「ソイレント・グリーン
1973年が想像する2022年のNY、まるで荒野のよう。終末論的な映画として盛り上がった時代のもの。

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宇宙ステーションのような機械化されている絵は一切ない。2022年は今ではもうすぐという感覚だが、その当時は想像が付かないくらい先のこととして設定されたのだろう。
その世界は・・・テレビにリモコンはなく、電話もワイヤード、大企業の秘密工場にも監視カメラがないけど、唯一それっぽいのは壁に手をかざすと自動で開く部屋のドアくらいか。そして、きれいに着飾った部屋付き女たちは「家具」と呼ばれている。

「今は当たり前」のことが、「昔はよかった」に置き換わっている。
人間のみがところ狭しと増え、居住空間を持たない人々は路上にもビルの階段にもまるでゴミのように(すみません!)重なっている。
その人間たちは都市部にしか生息していないのか、郊外のきれいな風景は噂でしか耳にしたことがないという。なぜなら、郊外の環境は食物の原料・大豆を育てるのに適していて、大企業が買収してしまうからだと。

今や肉はおろか野菜までも、味のある普通の食物は貴重になり、味気のないソイレント・グリーンという天然の大豆を主原料とした固形物が配給される時代。それに群がる大量の人間たち(もちろん、CGではない!!)配給が切れるとパニック状態になるのだが、それをゴミ同様にショベルカーが救っては捨てていく。その人間の行方は・・・・

食糧危機を凌ぐための政府の陰謀を暴くため、ソルはホームへ向かうのだが・・・
葬式というセレモニーも今では行われなくなったという、う?ん、これは近未来にはあり得るかもな。

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そしてもう一つ。

餌食としての都市」映画版。ポレッシュの舞台作品からインスパイアーされた女性監督3人が、出演者3人を通して舞台にかける思いを描いた作品。

30分×3つのオムニバスなのだが、同じ瞬間を別の視点で描く形になっているので、観ている側には面白い。通常は見ることのできない舞台裏、ポレッシュ(本人!)が演出家として本読みを大切にしてるシーンが垣間見られるので、ファンにはたまらない作品である。
リアルを追求するのに必要な要素を演出家・監督それぞれ信念を持っているだろうが、そういうこだわりの芯の部分をドキュメンタリー(この部分はね)でみられるのは、非常に価値があると思う。

ポレッシュへの理解を深める上映会、
午前を過ぎた秋の夜空は星がきれいだった。

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