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友人が撮ってくれたロシアン・アニメーションを見る。「ユーリ・ノルシュテイン特集」と書いてある。

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何気なく見始めた作品たちは、懐かしさを感じさせるパペットやアニメーションたち。バウハウス的な作風(写真「25日・最初の日」)があったり、子供用の作品(「霧につつまれたハリネズミ」)があったり、手法は様々。あまりの美しさにユーリ・ノルシュテインとは誰なのか?、調べてみた。

「Чебрашка」(チェブラーシュカ 1969年) という映画を作った監督ロマン・カチャーノフ が、ロシアアニメ界の巨匠といわれるユーリ・ノルシュテインの師匠。「チェブラーシュカ」って、みんなが知っているお猿さんのようなキャラクター。おっとビックリ。そんなずごい人だったのか。。。

作風はどれも全く違っていて、同じアーチストのものとは思えないほどの幅がある。音楽はドラマティックなクラシック、ロシア語も美しく音楽のようで、BGVとしてもいいかも。

映画「Belleville Rendez-Vous」ベルヴィル・ランデブーを見に行った。しかも、市内ではなく40km離れた徳山のシネマ・ヌーベルまで。
シネマ・ヌーベルは今まで単館上映ものを多く取り扱ってきたのだが、この20日で休館に入る。とても残念。今回の映画は、特別価格と言うことで、「ベルヴィル・ランデブー」とジム・キャリー&ケイト・ウィンスレット演じる「エターナル☆サンシャイン 」の2本立てで1000円!とってもお得?。しかも友人が100円パーキングを教えてくれたので、ダブルでお得感あり!

 まず、「エターナル☆サンシャイン 」
warabiはこの映画に対して全く期待していなかったので、案外良かったと○の印象。でもきっとみんなはこっちをメインに考えて来ているんだろうなと思う。あるカップルが辛い別れを忘れる代わりに記憶を消すというちょっと風変わりな展開の話。進行中、現実と記憶に境がないのでおかしな感じ。
 ラスト数十秒になると涙がどっと出る。淡々と見ていたwarabiだが、これにはちょっとびっくりした。

監督・原案;ミシェル・ゴンドリー(ヒューマン・ネイチュア)
脚本・原案・指揮;チャーリー・カウフマン(マルコヴィッチの穴)
出演;ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット、キルスティン・ダンスト、マーク・ラファロ、イライジャ・ウッド、トム・ウィルキンソン


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 そして、「ベルヴィル・ランデブー」(パンフレットは紙芝居型)
この映画はアニメーション、だが単なるアニメーションではない。フランス界最高のアニメーションといっていい。日本が宮崎駿なら、フランスにはSylvain Chometシルヴァン・ショメだろう。カンヌ国際映画祭特別招待作品としてプレミア上映され、フランスでは100万人を動員する大ヒット作品となった。彼の長編アニメーションは本作が1作目となるが、2003年アカデミー賞2部門ノミネートや、世界30以上もの映画祭で受賞等話題をさらった超大作だ。

 本編通して、ペン画に水彩着色という荒い漫画のようなタッチだが、ものすごい観察力と想像力の詰まったムーヴメントと2D&3D処理に脱帽。美しい背景描写と対局に感じるのが、極限までにカリカチュアされた登場人物で、最初はなんだか気持ちが悪い(要するにかわいくないのね)。しかし、馬鹿がつくほど一心に孫の幸せを考え行動するおばあちゃんや、食べ物大好きでどこまでも忠実な犬のブルーノを見ていると、いつのまにか愛らしく感じてくるのが不思議。
 もう一つ驚くこと、それは80分の間、SE(効果音)や音楽はたくさんあっても、セリフはほとんど登場しないこと。とにかく、今まで見たことがない種類のアニメーションであることは間違いない。自転車やマフィアが登場するのもフランス風? 音楽も個性的だ。
 孫の名前はChampionシャンピオン、ツール・ド・フランスのチャンピオンを夢見て、過酷なまでにトレーニングをする。(シャンピオンのトレーニング中、おばあちゃんは笛を吹きながら、急な坂道を三輪車でついていくのよ。そっちの方がすごい。)
 そして、念願のツール・ド・フランスに出場。しかし、レースの途中でトップから遅れ始めたシャンピオンたちはマフィアに捕まってしまう。。。

監督、脚本、絵コンテ、グラフィック;シルヴァン・ショメ
音楽;ブノワ・シャレスト
声の出演;ジャン=クロード・ドンダ、ミシェル・ロバン、モニカ・ヴィエガス



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